――正義を信じることの怖さと、美しさを描いたサスペンス。
出版社:文藝春秋

妄想書店より
今日紹介するのは、正義と罪の境界線を描いた一冊。 もし自分が刑事・渡瀬の立場だったら、同じ行動ができただろうか。 妄想書店の“考える棚”に、そっと並べておきたい本です。
読んだきっかけ
作者の他の作品『守られなかった者たちへ』『総理にされた男』が面白く、読み放題に出ていたので手に取りました。 中山七里さんの作品はいつも人間の「正義」や「罪」を深く掘り下げていて、今回も心に残るものがあると思いました。
どこに何を感じたか?
冤罪というテーマの重さに引き込まれました。 人を裁くのも人であり、そこに生まれる誤りや責任の重さ。 もし自分や子どもが冤罪で捕まったら? 被害者家族の立場になったら? どちらも想像を超える苦しみで、読んでいて胸が締めつけられました。 そして、渡瀬の立場で自分は同じ決断ができるだろうかと考えた時、 「正しいと信じることを貫く」ことの難しさを思い知らされました。
どんな本だった?誰かに伝えるなら
正義とは何かを問う物語。 組織の論理と個人の信念、その狭間で揺れる刑事・渡瀬の姿が胸に残ります。 間違いを正すという、子どもの頃には当たり前に思っていたことが、 大人になるとどうしてこんなに難しいのか――。 そんな疑問を投げかけてくれる一冊です。
自分に何をもたらしてくれた?
ストーリーとしても最後まで緊張感があり、 サスペンスとして純粋に楽しめました。 そして、「間違ったら謝れる大人でありたい」と思えたこと。 完璧な正義はなくても、誠実さを持ち続けることの大切さを教えてくれました。
こんな人におすすめ
正義や罪の意味を改めて考えたい人、 サスペンスや警察小説で心を揺さぶられたい人におすすめです。
妄想書店コメント
あなたにとっての“正義”とは、どんなときに試されると思いますか?
次に読むなら
- 『護られなかった者たちへ』──同じく中山七里の社会派サスペンス