読んだ本人生には人との出会いと自分への素直さが大切だと教えてくれる|『おあとがよろしいようで』読書感想

著者:喜多川 泰
出版社:幻冬舎

読んだきっかけ

以前から著者の作品に触れる機会が多く、今回もふとタイトルに惹かれて手に取りました。
「おあとがよろしいようで」という言葉の奥に、どんな物語が待っているのか。
落語という世界を通じて描かれる人生観に、静かに期待して読み始めました。


どこに何を感じたか?

主人公・こたつの視点を通して、何かを始めるときの勇気や迷いがとてもリアルに描かれていて、自分の若い頃と重なる部分もありました。
中でも印象に残ったのは、「同じ落語でも、誰が語るかで全く違う印象になる」という話。
話し手の人生や思いが、自然と語りににじみ出るという言葉は、読みながら胸に刺さりました。
自分が語れることはなんだろう?と、そっと自分自身に問いかけるきっかけにもなりました。


どんな本だった?誰かに伝えるなら

落語を軸にしながらも、人生そのものを描いた物語。
こたつが変わっていく姿を見て、「自分にも何か始められるかもしれない」と思える本です。
落語が人生を変える道具になるように、この本もまた、読む人の背中をそっと押してくれる一冊だと思いました。


自分に何をもたらしてくれた?

この本を読んで、自分の語る言葉や行動に、もっと“自分らしさ”を込めたいと思いました。
また、親として子どもの可能性を信じる姿勢や、「大人の背中」の見せ方についても、考えさせられました。
日常の中にある“選べる自由”と“自分の物語を語る力”を、大事にしていきたいと思えました。


こんな人におすすめ

変わりたいけれど、どこから始めればいいのか迷っている人。
自分に語れる物語があるのか不安な人。
そして、大人として、親として「今の自分でいいのか?」と問いかけている人に、そっと届けたい物語です。


次に読むなら

同じ作者の『運転者』もおすすめです。
“運”との向き合い方を、自然と考えさせられる一冊です。

おわりに

喜多川泰さんの小説は、読むたびに勇気をくれる。
気分が落ちたとき、自分を立て直すきっかけをくれる。
そんな“お守りのような本”を、自分もいつか書けたらと思わせてくれました。