作者:平野 啓一郎
出版社 : 文藝春秋
出版社 : 文藝春秋

こんな人におすすめ
愛するとは何か、過去をどう受け止めるかを考えたい人。
家族やパートナーとの関係に悩んだことのある人に、そっと寄り添うような物語です。
読んだきっかけ
作者の名前を知っていたし、映画化されていて話題にもなっていた。どんな物語なのか気になって原作から読んでみた。
どこに何を感じたか?
主人公・城戸の心情がとても丁寧に描かれていて、思わず自分と重ねる場面が多かった。
男性目線のリアルな感情が綴られていて、「自分だったら…」と考えながら読み進めた。
そもそも物語として面白く、ミステリー的な要素もある中で、「死んだ男は誰なのか?」という問いが読者を引き込む。
その裏で描かれる里枝の人生は、読むほどに心が重くなる。
自分にも子どもがいるからこそ、彼女の想いや苦しさが想像できて、胸が詰まった。
小説なのに妙にリアルに感じられる。
それはきっと、「人の過去とは?」「愛とは何を受け入れることか?」という本質的な問いが作品に込められているからだと思う。
どんな本だった?誰かに伝えるなら
「自分以外の誰かを生きる」というテーマが、ただのフィクションではなく、自分の人生にもリンクしてくるような感覚。
読後には、愛や家族、そして自分の存在について静かに考えたくなる本。
心を揺らす余韻が残る、静かな名作だった。
自分に何をもたらしてくれた?
誰かの過去をまるごと受け入れることの難しさ。
でも、過去がどうであれ「今、目の前にいるその人」と向き合う大切さ。
そんな当たり前のようで難しいことを、城戸の視点を通して感じた。
人生に「もしも」はつきものだけど、今をちゃんと生きよう。そう思わせてくれる一冊だった。
次に読むなら
平野さんの他の作品も面白そう。もしくは映画化された原作つながりで探してみるのもありですね。