出版社:東洋経済新報社

こんな人におすすめ
なぜリクルート出身者が各業界で活躍しているのか気になる人。
日本経済史の裏側や、企業の栄枯盛衰にワクワクする人。
そして「天才」と呼ばれる経営者の光と影を知りたい人。
読んだきっかけ
名前は知っていても、どんな人物かは知らなかった江副浩正さん。
あのリクルートを作った人が、どんな発想と行動力で8兆円企業を築き上げたのか。
そしてなぜ事件へと至ったのか。その過程を知りたくて読み始めました。
どこに何を感じたか?
江副さんは、天才でありながら大胆な実行者でもあった。
数字や戦略の裏には、人を動かす情熱があった。
もしリクルート事件がなかったら、日本のITや通信業界の地図はまったく違ったものになっていたかもしれない。このタラレバを考えずにはいられない。
GoogleやAmazonのような日本発の巨大企業が誕生していた可能性もある。
そう考えると、この事件が日本経済にもたらした影響の大きさに、あらためて息をのむ。
どんな本だった?誰かに伝えるなら
経営論・組織論・起業論・人材論と、多角的な学びが得られる現代史の一冊。
江副さんの人生を追うことは、同時に「企業が国の中でどう育ち、どう試されるか」を知ることでもあります。
この歴史を知っておくことは、これからのAI時代にもきっと意味があると感じました。
自分に何をもたらしてくれた?
1980年代生まれの私にとって、当時の熱狂は記事や映像でしか知らない世界。
事件の存在はうっすら知っていたけれど、背景や影響までは理解していませんでした。
だからこそ、今このタイミングで知れたことが大きな財産だと思います。
次に読むなら
江副さん本人が書いた『かもめが翔んだ日』。
この本でも何度も引用されていたので、次は本人の言葉で当時を辿ってみたくなりました。
おわりに
天才が自由に挑戦できる国であるために、私たちは何を選び、何を変えるべきなのか。
リクルート事件は、この国と国民に今も問い続けているのかもしれません。