出版社:岩波書店

こんな人におすすめ
何も成し遂げていないと焦っている人。
アンパンマンの生みの親・やなせたかしさんの人柄に興味がある人。
人生のペースを見失いかけている人に、やさしく寄り添ってくれる本です。
読んだきっかけ
数年前に富良野のアンパンマンショップで見かけて以来、気になっていた本。
やなせさんが波乱万丈の人生を歩んできたことは聞いていたし、朝ドラ「あんぱん」が始まった今、読むタイミングだと思いました。
どこに何を感じたか?
やなせさんは、自分が思い描いた漫画家の道に中々たどり着けず、長い間悩んでいたようです。
それでも、人から頼まれた仕事はとりあえずやってみる。
それが次の経験へとつながっていく、その柔軟さとしなやかさに憧れました。
「きっと人が良かったんだろうな」と感じる場面もたくさん。
人との巡り合わせがやなせさんを育て、やがて「アンパンマン」へとつながっていく。
そんな道のりが、読むこちらの心にもじんわり響いてきました。
どんな本だった?誰かに伝えるなら
思い通りにいかなくても、人生はなんとかなる。
何者かになれなくても、焦らなくても、いつか花は咲く。
そんな希望をそっと届けてくれる、人生の教科書のような一冊です。
自分に何をもたらしてくれた?
「いつかくる花咲く時を信じて、今できることをやる」
この本を読んで、そんな気持ちが自然と芽生えました。
焦らず、流れの中でコツコツ。
思い通りにいかない日が続いても、それでも大丈夫。
そう思えるだけで、人生はずいぶん軽やかになる気がします。
次に読むなら
やなせさんの他の著作も気になります。
詩や絵本、他の書籍などをめぐって、やなせワールドをもっと味わってみるのも面白そうです。
おわりに
やなせさんの人生からは、「大器晩成」という言葉を超えた、やさしい生き方を感じました。
思い通りにならなくてもいい。
それでも、自分を信じて、やわらかく生きていく。
この本は、そんな姿勢に背中を押してくれる一冊です。